証拠金規制対応が課題に(ニッキン2017年7月28日号 掲載)

PUBLISHED BY:
Nikkin

DATE:
2017-08-01

メガバンクや地域銀行で、中央清算されない店頭デリバティブ取引の証拠金規制対応の充実が課題になっている。変動証拠金規制への対応に加えて、今後は当初証拠金規制対応が必要になるため。新規制では時価評価の日次把握、デフォルト時の損失額を反映した証拠金算出が必要。変動証拠金規制の対応では、60社以上がデリバティブ取引をインターネットで一斉照合するシステムを活用。当初証拠金の対応でも同様の動きが出ている。

 店頭デリバティブ取引のリスク削減に向けた変動証拠金規制は、2017年3月に全面導入されている。今後は当初証拠金規制対応が本格化。すでにメガバンクなどは適用されているほか、17年9月から20年までに取引規模に応じて段階的に導入される。変動証拠金規制対応では、取引の時価評価額や取引情報の日次把握などの厳格なポートフォリオ照合を行い、それに基づき証拠金過不足をマージンコールして決済することが必要になる。

 対応にあたっては手作業で行うことも可能だが、大手行では1日当たり数百件の決済が必要でシステム対応に踏みきる銀行が多い。特に近年はインターネットで取引照合などを世界的に手がけるトライオプティマ社(本社=スウェーデン・ストックホルム)のサービスを利用し対応する銀行が増加。すでにメガや地域銀を含めて60社以上の金融機関が活用している。

 当初証拠金規制対応では、取引相手のデフォルトを想定し、日次で感応度を使用した証拠金算出や担保請求が必要になる。変動証拠金規制対応に比べ、事務負担は2倍以上に膨らむ可能性も。メガはすでにトライオプティマ社が当初証拠金規制対応で開発したサービスを導入。複数の地域銀も導入検討を始めている。

ニッキン掲載 2017年7月28日(金)